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【建材のいろは】石膏ボード

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石膏ボードとは?特徴・種類・用途をわかりやすく解説

石膏ボードは、石膏(化学式:CaSO₄·2H₂O)を主材とし、板状に成型して表面を紙で被覆した建材です。住宅・オフィス・商業施設・ホテルなどの壁や天井の内装材・下地材として広く使われています。耐火性、遮音性、断熱性に優れ、コストパフォーマンスが高い点が特長です。


石膏ボードの基本知識

構造と成り立ち

石膏を粉末状にして水と混ぜ、型成形した芯材を両面の紙で覆って板状にしたものが一般的な石膏ボードです。紙の種類や芯材の配合により性状が調整されます。

呼び名(別名・英語)

  • 日本語の別名:プラスターボード

  • 英語表記:Plaster board / Gypsum board


石膏ボードのメリットと物性

耐火性(火に強い理由)

石膏は結晶水(結晶中に含まれる水)を多く含むため、加熱されると水蒸気を放出して熱を吸収します。この特性により延焼抑制に寄与し、耐火性能のある内装材として評価されています。

遮音性・断熱性

石膏の比重と板構造により、音や熱の伝達を抑える効果があり、会議室や居室などの環境改善に役立ちます。

コストパフォーマンス

大量生産が可能で比較的低コストなため、広い面積に使いやすいのが利点です。


石膏ボードの種類と用途

化粧石膏ボード

表面に木目調や柄のシートを貼ったり凹凸加工を施したもの。木目調の石膏ボードは和室でもよく使われます。また、石膏ボードに気泡のような孔をあけた石膏ボードは安価なため学校の教室や事務室など面積の広い天井で使われます。

石膏ラスボード

塗壁の下地に使用される、孔がたくさんあいている石膏ボードです。左官材料の付着を良くするために孔があけられていて、石膏用のブラスターなどを塗った上にさまざまな上塗りが施されます。施工性・耐火性・防火性・遮音性などに優れています。

シージング(耐水)石膏ボード

洗面所やキッチンなど湿気の多い場所に使われる防水性の高い石膏ボードです。石膏と表面の紙に防水加工が施されています。そのため、水分を含んでも変形が少なく耐水石膏ボードともいわれています。


施工上の注意点と取付方法

割れやすさへの配慮

石膏ボードは衝撃に対して割れやすい特性があるため、取扱いや運搬、施工時には丁寧な扱いが必要です。施工後の仕上げや保護も重要です。

ネジ・金物の取り付け

石膏ボード自体はネジや釘だけでは十分な保持力を得られない場合が多く、棚や重い設備を固定する際にはボードアンカーや下地補強(合板下地や金物補強)を併用します。ボードアンカーにはアルミ製や樹脂製のものがあり、用途に応じて選定します。

湿気の多い場所での選定

通常の石膏ボードは吸水により損傷するため、水回りや高湿度環境には耐水性のある製品を選ぶ必要があります。


用途別の活用例

住宅・マンション

室内の壁・天井の一般下地や仕上げ材として。間仕切り壁、天井のボードとして使われます。

 オフィス・会議室

遮音性を活かして会議室や個室の壁に用いられます。二重張りや吸音材の併用で防音性能を高められます。

 商業施設・ホテル

化粧ボードを使った意匠仕上げや、客室の壁・天井など広範囲で利用されます。耐火性能が求められる共用部にも採用されます。


比較と選定のポイント

他建材との比較

  • 木質系(合板等)より耐火性に優れる

  • コンクリートより軽量で施工が容易

  • 各用途に合わせて「化粧/防水/ラス下地」など適切な種類を選ぶことが重要。

選定のポイント

  • 使用環境(湿度・衝撃の有無)

  • 必要な防火・遮音性能

  • 仕上げの要望(見せる仕上げか下地か)


よくある質問(FAQ)

Q:石膏ボードに直接棚を付けられますか?

A:基本的に直接は推奨されません。必ずボードアンカーや下地補強を行ってください。

Q:石膏ボードはどのくらい持ちますか?

A:適切な環境と施工で数十年の耐久性が期待されますが、湿気や物理的損傷で寿命が短くなることがあります。

 Q:防火基準に関する一般的な位置づけは?

A:石膏ボードは耐火性のある内装材として広く使われますが、具体的な防火基準や必要等級は用途や設計条件によって異なるため、設計段階で専門家と確認してください。

 

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